理事長挨拶

私は都立病院で長年リハビリテーションに従事していました。大学の教員になってから高次脳機能障がい者の就労支援にかかわるようになり、高次脳機能障がいの方は長期間病院に通い続け、地域の生活支援や就労のサービスになかなかつながらない実態を知りました。高次脳機能障がいは個別性が高く、見えない障害といわれるように、退院したり社会に参加して初めてその障がいに気づくことや、障がいの自覚が難しいこと、また日本の医療機関では高齢者が多く、稼働年齢層の高次脳機能障がい者が少ないために、支援者も高次脳機能障がいへの理解がなかなか進まないなどの現状があります。そのため、高次脳機能障がいの支援を行うところが増えてはまいりましたが、一部のモデル的な地域を除いてまだまだそのサービスの連携がうまくいっているとは言えません。私は高次脳機能障がいの方が独りぼっちであったり、家族だけで孤立してしまわないように、たくさんの良い支援者に出会って、地域で生きがいをもって過ごせるように支援したいと考えています。私はNPO法人みんなのセンターおむすびの2施設はそれぞれの利用者様の夢をはぐくむ場所だと考えています。私どもの施設を地域の高次脳機能障がいの方の支援の拠点として、インクルーシブな地域に成長し、障害を持った方だけでなくご家族もご自分の夢に一歩近づくためのお手伝いをしていきたいと思っています。

<略歴>

會田玉美 AIDA TAMAMI
博士(保健科学)、作業療法士、産業カウンセラー
都立府中リハビリテーション専門学校作業療法学科卒業
都立病院(府中病院、駒込病院、大塚病院、豊島病院)に勤務
リハビリテーション科主任技術員
現在 目白大学 保健医療学部 作業療法学科教授 作業療法学科長
目白大学大学院リハビリテーション学研究科 教授
2017年よりNPO法人みんなのセンターおむすび理事長
板橋区地域自立支援協議会高次脳機能障がい部会長
研究分野:高次脳機能障害者の職業リハビリテーション
     作業療法部門の管理運営、作業療法士のコンピテンシー
趣味:海外旅行
日本学術振興会 科学研究費助成金事業 平成26年-29年課題 26380766
基盤研究(C)高次脳機能障害者の医療福祉連携を促進する職業リハビリテーション計画書

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