理事長挨拶

16年の歩みを基礎に「誰も置き去りにしない・個別支援」を目指して

■2006年11月当法人の設立総会が行われました。その時の宣言に「・・・難病、高次脳機能障がいなどハンディを持つ人の社会参加・社会貢献を具体化し、生き方の支援をしていきます・・・・」とあります。その思いを持ち続け、あっという間16年でした。16年前には難病者、高次脳機能障がい者などへの“生き方支援”“社会参加支援”は現在よりも脆弱に思われました。16年の歩みの中「高次脳機能障がい」への理解が少しずつ広がったように思います。また、難病指定も16年前は200前後でした。その後、関係者の努力により、近年(令和3年11月現在)は338の指定に増加しました。一歩一歩の進展といえるのではと思います。

■しかし、その中にあって、一人ひとりに焦点を当てた「個別支援=本人中心」の観点から見ると多くの課題が山積しています。最近、厚労省は様々な課題解決を図るために「重層的支援体制整備事業」を打ち出しました。特に、相談体制として「断らない相談(たらい回しにしない)」の具体化を各自治体に求めています。課題を抱えた本人、家族にとって「断らない相談」とはどのような事なのでしょうか。「個別支援」「断らない相談」このことを具体化するためには、現行の制度を生かし活用できる福祉医療など関係機関のネットワークの再構築は当然のこととして求められます。また、並行して現在の社会資源では対応できない課題も明らかにしなければなりません。そして、どのようなサービスを創出しなければならないのかの整理とアプローチも必要です。

■これらの状況を踏まえて、当表題を『16年の歩みを基礎に「誰も置き去りにしない・個別支援」を目指して』にしました。発足16年前から職員として係わっているのは、就労継続支援B型事業所「ときわの杜」の平田所長です。あと、10年以上の「デイサービスおむすび」の小林所長、小田、青木副所長、増本、「ときわの杜」の滝澤 などの職員によって支えられています。日々時々に様々な課題を乗り越えてきました。これまでに培った経験を生かし、前理事長會田さんの「独りぼっちであったり、家族だけで孤立してしまわないように、たくさんの良い支援者に出会って、地域で生きがいをもって過ごせるように支援したいと考えています。」この思いを引き継ぎつつ、しっかりと時代状況に向き合い、区内の高次脳機能障がい者、難病者に寄り添った歩みを続けていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

<略歴>

加藤 勉

丸産印刷役員
過去の活動履歴
特定非営利活動法人ボランティア・市民活動学習推進センターいたばし副理事長
特定非営利活動法人板橋区ともに生きる福祉連絡会事務局長
特定非営利活動法人みんなのセンターおむすび理事長
特定非営利活動法人みんなのたすけあいセンターいたばし理事長
特定非営利活動法人SDGsいたばしネットワーク理事長
資格関連
簿記2級/ホームヘルパー2級/福祉住環境コーディネーター2級/介護福祉士
趣味:釣り 自転車

パンフレット